三友土質チャンネル

技術者集団!三友土質エンジニアリングのエンジニアによるブログ

5月, 2012

地盤改良で交通振動は減るのか??

道路や鉄道の近くに建つ家はよく揺れるそうです。 新築工事では柱状改良や鋼管杭をよく施工していますが、以前に比べて振動が減るかどうかを質問されることがあります。   結論から言うと、鋼管杭よりも柱状改良の方が少しは効果がありますが、それほどは期待できないのが事実です。   ただ、岩盤の上の家は揺れにくいのと同じで、地盤を岩盤のようにすれば効果はあります。 したがって柱状改良を通常の3倍以上の本数を打てばやや効果が出てきます。   ただし注意することとして地盤の揺れやすい振動数を把握しておかないと、しっかり固めても変わらないことがあります。 本気でお考えの方はぜひともご相談ください。 安価で確実な固め方を提案させていただきます。   交通振動で良く揺れる家は地盤が良くない証拠ですので、大きな地震が来た場合は、液状化や家屋の倒壊の恐れもあります。     5月21日に東京でE&Dテクノデザイン(株)主催のWIB工法セミナーがありました。 WIB工法は学会でいくつも賞を取った立派な工法です。(もちろん振動対策工法です) 我が社も提携で参加しています。   住宅メーカーでも採用されており、これからはこのような振動対策工法が普及してくると思います。

今さら聞けない佐賀地盤の話

佐賀平野は世界でも有名な軟弱地盤地域です。 筑紫平野は、白石、佐賀、筑後、北野の各地域に便宜上分けられます。 住宅地盤としては、佐賀、白石と西へ行くほど軟弱地盤です。   この地域は昭和時代から住宅の沈下には悩まされ松杭や井桁基礎などが行われていました。 運よく均等に沈下すれば問題ないケースもありますが、新しい盛土の荷重や、建物の偏荷重で不同沈下になるケースも多いです。 近年は、摩擦によって支持する柱状改良の実績が多くなっています。 上部10m前後の粘土は含水比100%を超え非常に軟弱で、沈下も大きく、下部の粘土は、含水比が低くなり強度も増加し様相が異なっています。 したがって柱状改良の摩擦支持はこのあたりの土質特性を利用して実施するとうまくいくようであります。   とにかく摩擦支持工法は沈下予測をきちんと行うことが重要です。 一方、支持工法では、盛土が新しいと年々抜け上がりによる基礎下の空洞や階段配管の障害などといった事例が見られるので支持工法といえども沈下予測とその対応が重要です。   最近話題の竜巻についても2004年に佐賀地域では被害がありました。 竜巻は山地から離れた、だだっ広いところで発生しやすいようですので地形との関連があるようです。

今さら聞けない岡山地盤の話①

岡山平野は日本の住宅地盤でベスト3に入る軟弱地盤地域といえます。 トップは有明干拓地(佐賀県)、2位は諏訪盆地(長野県)、3位が岡山で、あとは、埼玉、高知などがあげられます。   岡山は中世まで児島半島は島でしたが、陸続きになってから、静かな児島湾(吉備の穴海)に旭川、高梁川や吉井川などが運搬する土砂が急激に堆積しました。 その後江戸時代からは干拓がすすめられ、若くて柔らかい土地が、広い範囲に作られたのであります。 有明や諏訪も軟弱地盤ですが、岡山ほど都市化されていませんから、軟弱地盤に住む人口では、トップクラスです。   東京都内でも東の方は軟弱地盤ですが、戦後の高度成長期に地下水のくみ上げで地盤沈下しました。 今は地下水位が回復したため、過圧密(注1)になり、沈下しにくい地盤になっています。   岡山は高度成長期に地下水位の低下での地盤沈下現象がなかったので、少しの荷重でもすぐに下がる厄介な地盤なのであります。   今は茨城から鹿児島まで営業エリアが広がっても、岡山地盤で苦労した経験を生かすことができます。 まさに苦労に耐えて努力すれば報われることもあるのであります。   注1) 過圧密とは 粘土地盤に荷重がかかったり地下水位が下がったりすると、水分が抜けて圧密沈下しますが、その荷重を除いたり地下水位が回復した場合、再度荷重がかかっても、今度は以前の荷重まではほとんど沈下しません。 しかし前受けた荷重以上になると沈下し始めます。 土があたかも以前に受けた荷重を覚えているかのような現象が生じます。